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中国新疆ウイグル自治区に位置するトルファンは、昔からシルクロードの要衝として栄えてきました。その市街地から西に約10kmのところに、トルファンの観光スポットのひとつであるオアシス都市国家の遺跡「交河故城」があります。2014年に世界遺産に登録され、現在中国において最大面積にして最古の土造建築遺跡です。今回は、「世界で最も素晴らしい廃墟」とも称される珍しい古代遺跡をご紹介します。
東西2つの河に挟まれた交河故城
トルファンは狭い盆地であり、年間降水量は20mm程度という非常に乾燥した砂漠気候です。海抜はなんとマイナス154m、世界有数の低地として知られ、夏は高温、冬は酷寒という厳しい自然環境でありながらも、シルクロードの重要地域として昔から多くの小さな都市国家が興亡を繰り返してきました。
交河故城の起源は紀元前2世紀にまで遡り、当時この地域に居住していた車師人(しゃしじん)により建設されました。上空から見ると都市全体が葉っぱのような形の台地にあり、天然の要塞となっています。また、東西を2つの河に挟まれていることから「交河」の名がつきました。
唐の時代には、西域の最高軍事機関である安西都護府が設置されるなど、長らく軍事拠点としての役割を果たしてきたことが分かっていますが、14世紀にかのチンギス・ハン遠征途中にモンゴル軍に破壊されて廃城となり、その歴史に幕を閉じました。
完全なる静寂の世界
遺跡に一歩足を踏み入れると、観光客の声や音以外全く何も聞こえない、恐ろしく静かな静かな空間が広がっています。特に人の少ない場所では、日常生活では感じたことのないレベルの無音に不安さえ覚えるかもしれません。
観光客が進む見学路は、きちんと整備されているので歩きやすいですが、敷地内はとにかく広大で、隈なく回ろうと思えば優に2~3時間はかかります。ツアーの場合は滞在時間が1時間程度しかないので、じっくり見たい方はタクシーで空いている午前中に訪れることをお薦めします。市内からはさほど遠くないので、個人旅行でも気軽にたどり着くことができます。
但し、土の廃墟が並ぶ中、日陰もほとんど存在しない炎天下をひたすら歩くことになるので、夏場は体を冷やす対策と、重くても必ず多量の水分をもっていかれる方が良いでしょう。
3つの区域に分かれる都市構造
交河故城は、中心を南北に約350mもの長さの中央大道が貫いており、その両側には高い土塀が連なっています。この中央大道を軸として城内は大きく3つの区域に分かれています。
北部は多くの遺跡が残る寺院区、中央が周囲を塀で囲まれた官区、南部は一般住民の居住区です。この配置は唐の都長安を模しているとされています。
遺跡内には、大量の赤ちゃんの墓と言われるエリアも存在します。なぜそんなにあるのかは今もなお解き明かされておらず、調査が続けられています。
写真は、交河故城最大の仏塔です。寺院区には、100基を超える仏塔が整然と並んでおり、その姿は圧巻です。仏教徒であった古代の人々の信仰心の厚さが伝わってくるようです。
注目される一風変わった建築方法
交河故城で現存する遺構の多くは最盛期であった唐代のものですが、その変わった建築方法が考古学者の注目を大いに集めています。それは簡単に言うと、この都市が外から運ばれてきた土で台地の上に築かれたものではなく、天然の土を上から下に掘って作られた彫刻都市であるという点です。その場に存在する「土」という資源を最大限に利用し、台地を少しずつ掘り下げて庭や道路を作っており、まさに土造建築の極みとも言える方法で生み出されました。過酷な気候に対する配慮から、住居は穴を穿った半地下構造が多く見られ、塀や壁は版築、つまり土を強く突き固める方法で堅固に築かれました。
中国の街は、通常全体を城壁で囲むのが一般的ですが、交河故城は30メートルもの高さの絶壁が、自然の城壁としての役割を果たし、壁を築いて張り巡らす必要がありませんでした。
崖下にはブドウ畑が広がり、オアシスを思わせる緑と土色一色の遺跡とのコントラストが目にも鮮やかです。さすがは中国…柵や注意書きなど何もありませんので断崖ギリギリまで近づくことができますが、崩れやすいため自己責任で、くれぐれも落ちないように気をつけて下さい。
トルファンは、観光以外では農業が主要な産業であり、ブドウ・綿花・ハミウリなどが主な特産品です。旅行中は、シーズンであれば何度も口にする機会があります。
おわりに
交河故城以外にも、周辺には高昌故城を初めとする大規模な素晴らしい遺跡が数多く点在していますが、風化現象と日干しレンガの破壊が深刻な問題となっています。それらと比較すれば、交河故城は保存状態がかなり良い遺跡です。その保存や修復には、実は日本からも多額の寄付が行なわれているそうです。
出土品や遺跡の詳しい歴史などに興味がある方は、遺跡入り口付近の資料館を訪れて下さい。
土埃が舞う静寂の中に佇めば、哀愁さえ漂う兵どもが夢の跡…是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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